しゃっくり(吃逆)が止まらないときの対処法と予防法

その他
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しゃっくりの止め方

  • 1分間ほど息を止める
  • 袋などを口に当ててその中で繰り返し息をする
  • 驚かせる
  • コップの水を向こう側から飲む
  • 冷たい水や空気を素早く飲みこむ
  • レモンを噛む/レモン汁を飲む
  • 1分間ほど舌をそっと引っ張る
  • 眼球を優しく押す(圧をかける)
  • しゃっくりに効果のある漢方薬を飲む
  • 病院で薬を処方してもらう

息を止めて血液中の二酸化酸素濃度を上昇させる系のしゃっくり対処法

しゃっくりを止めるためには、血中の二酸化炭素濃度を上げることが効果的だと言われています。

1分間(60秒間)息を止める

「ゆっくりと息を深くめいっぱい吸い込んで、60秒間止めてゆっくり吐き出す」を繰り返すことで、しゃっくりを止めます。

袋などを口に当ててその中で繰り返し息をする

(ビニールは不可)を当てて深呼吸することにより、二酸化炭素濃度を上げ、しゃっくりを止めます。

横隔膜の位置をリセットさせる系のしゃっくり対処法

コップの水を向こう側から飲む

通常コップの水は手前から飲みますが、それを反対側(奥側)の縁から飲みます。

上あごから水を流し入れるイメージです。頭を深く下げるとこぼさず飲めます。

水が鼻や気管支に入ってしまわないように注意しながら飲みましょう。

神経を刺激する系のしゃっくり対処法

驚かせる

驚くことで一旦呼吸が止まることで、迷走神経を刺激し、横隔膜のけいれんが収まる可能性があります。

一人では出来ない方法なのがネックです。

冷たい水や空気を素早く飲み込む

口の中にある迷走神経を刺激することで横隔膜のけいれんを抑え、しゃっくりを止めます。

レモンを噛む/レモン汁を飲む

強い酸味を感じさせ刺激することで、「酸味に意識を切り替えなさい」と脳に指令が送られるように仕向け、結果としてしゃっくりが止まるという仕組みです。

レモンやレモン汁がなければ、他の酸味の強いもの(お酢など)で代用することもできます。

1分間(60秒間)耳の穴から指を入れて耳の奥を押さえる

両手の人差し指を少し強めに両方の耳に入れて、栓をするようにして1分程度待ちます。

耳の奥には迷走神経が通っており、刺激を与えることによって横隔膜のけいれんを鎮める仕組みです。

1分間(60秒間)舌を引っ張る

しゃっくりが止まらない時に、舌を引っ張るという方法もあります。

病院でしゃっくりを止める処置として行われることもあるので、効果的な方法と言えます。

若干の痛みや苦しさを伴うことと、人前ではやりづらいことがネックです。

しゃっくりに効果のある漢方薬を飲む

漢方では、しゃっくり(吃逆)について「気のめぐりが悪く、血がうっ滞しておこる」と考えるようです。

柿蒂湯(していとう)

しゃっくりには柿のヘタ。古くからしゃっくりの治療に用いられてきました。

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) 

芍薬甘草湯には、けいれんを抑える作用があるため有効であると考えられます。

ドラッグストアなどで買えます。

病院で薬を処方してもらう

しゃっくりが止まらずに病院を受診すると、興奮などを抑える抗精神病薬や消化管のぜん動を促す薬が処方されることがあります。

病院を受診する際は、一般的には消化器内科、けいれんや不随意運動を専門とする脳神経内科となります。病院によって専門医が異なる場合がありますので、まずは受付に症状を伝え、ご相談ください。

しゃっくりの予防法

48時間以内におさまるしゃっくりは、多くの場合、横隔膜が刺激されて起こると言われています。

しゃっくりは生活習慣の中に原因があることが多いとされているので、その原因を知り回避することで予防できるかもしれません。

しゃっくりの原因となりうる事柄を避ける

大食い・早食い

食べ過ぎで胃の膨満が起きると、横隔膜を圧迫しけいれんを引き起こします。

また、よく噛まずに食べることで飲み込む空気が多くなるのも胃にガスがたまりやすく横隔膜を圧迫する原因になりえます。

食事は腹八分目。よく噛んで食べましょう。

飲食からの刺激

熱いものや冷たいもの、辛いものを食べたりして横隔膜が刺激を受けると、しゃっくりが起こることがあります。また、炭酸飲料やアルコールも刺激となりえます。

飲酒

飲酒もしゃっくりの原因になりえます。

アルコールが神経系全般を抑える中で、しゃっくりを抑える神経も抑制してしまうからだそうです。

喫煙

タバコを吸いすぎると肺への刺激となります。

その刺激によって横隔膜のけいれんを誘発してしまい、しゃっくりが出やすくなることがあります。

ガム

ガムを頻繁に噛む習慣があり、お腹に張りがある人も、空気を飲み込んでいる可能性があるので注意が必要です。胃にガスがたまりやすく横隔膜を圧迫し、しゃっくりを起こす原因になりえます。

激しい寒暖差

しゃっくりは、暖房の効いている部屋から急に寒い外へ出たときなど寒暖の差が生じたときにも起こります。

喜怒哀楽

食べ過ぎ、笑いすぎ、泣きすぎなど喜怒哀楽に関する強い感情もしゃっくりの要因になりえます。

ストレス

ストレスを抱えていることも、しゃっくりの原因の1つとされます。

病的な因子

長引くしゃっくりには、大きな病気が隠れているかもしれません。

脳梗塞や脳腫瘍、肺炎、肺がん、気管支喘息、糖尿病、腎臓病、癌などの疾患が原因となっていることもあります。

長引くしゃっくりは病院を受診

長引くしゃっくりには、大きな病気が隠れているかもしれません。

  • しゃっくりが3日以上続く
  • 食事や睡眠に支障がでている
  • しゃっくり以外の症状がある

という場合は病院へ行きましょう。内科への受診をおすすめします。

しゃっくりで病院にかかる際に医師に伝えるべきポイント

  • しゃっくりと共にどんな症状が出現しているのか
  • しゃっくりがどのくらい続いているのか
  • 既往歴(今までにかかった病気や手術経験について)

まとめ

しゃっくりは大抵の場合、無理に止めようとしなくても、時間が経てば自然におさまります。

どうしても今すぐに止めたい場合は、ご紹介した対処法を実践してみることをおすすめします。

それでも「しゃっくりが止まらず続く」という方は、思い切って病院を受診してみましょう。

しゃっくりが何日も続くと、飲食や睡眠の妨げになったりと、日常生活だけでなく生命活動にも支障が出るおそれがあります。医師の診断を受けると、きちんとしゃっくりを止める薬を処方してもらえます。

また、「しゃっくりで病院に行って検査してもらったら病気が発見できた」ということもあるので、気になる場合は病院への受診をお勧めします。重大な病気の早期発見につながるかもしれません。

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